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2013.07.18

遺産分割で争っている賃貸不動産の家賃収入はだれのものか ~未分割財産の法定果実

賃貸アパートを所有しているお父さんが亡くなり、相続人である子Xと子Yで遺産分割で争いになっています。


お父さんが亡くなってから2年が経過し、ようやく子Xが賃貸アパートを相続し、代償金を子Yに支払うことで和解できそうです。





分割協議が成立すると、民法の規定により、遺産分割の効力は相続開始の時にさかのぼって効力を有することになります。つまり、子Xは相続開始時に賃貸アパートを所有したものと民法上は取扱います。





ここで問題になるのが、この2年間の家賃収入は誰のものかという点です。子Xが賃貸アパートを相続し、かつ相続開始時にさかのぼって遺産分割の効力が生じるため、子Xがもらっていいのでは。。。と思いがちです。





しかし、税務申告において未分割期間中に家賃収入は誰が申告しなければならないかというと、各相続人がそれぞれの法定相続分に応じて家賃収入を按分し、申告します。この場合、後から遺産分割協議が成立しても、過去の税務申告の修正申告または更正の請求はできないこととされています。





この理由は、未分割期間中の権利関係は、各相続人が法定相続分に応じた権利を有する共有物として取扱うこととしているからです。たとえば、賃貸アパートの持分が夫2分の1、妻2分の1の場合、家賃収入は夫と妻が半分ずつに分けて申告するのと同じですね。





未分割期間中の家賃収入は、平成17年98日に最高裁が法定果実の共有説の判決を出しました。これは、法定果実は相続開始後に発生したものであり、相続財産そのものではないため、遺産分割の遡及効果が及ぶものではないというものです。つまり、税務上の取扱いと同様に各相続人が法定相続分で共有しているものとして扱うことになります。



したがって、未分割期間中の家賃収入はその賃貸アパートを相続することになった子Xが全額取得することはできず、法定相続分に応じた額を子Yに渡さなければなりません。



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