News

2013.08.28

外貨建取引のTTM換算とTTB・TTS換算の有利不利

外貨建取引を行っている会社の決算で、円換算する際の換算レートが問題となりました。


円安に振れたため為替差益が相当たまっており、税引前利益が想定以上に発生したためです。


換算レートは、通常はTTMを使います。しかし、例外的に継続適用を条件に収益・資産はTTB、費用・負債はTTS換算が認められています。


TTMはTTBとTTSの仲値であり、TTBとTTSの関係はTTB<TTSのため、収益をTTB、費用をTTS換算した方が利益が少なくなるように思えます。


たとえば、売上が100ドル、仕入が80ドル、期末外貨預金20ドル、売上・仕入ともに取引時の為替はTTB100円、TTM 101円、TTS102円、期末時の為替レートも同じとした場合、


<TTM換算した場合> 売上100ドル×101円(10,100円)-仕入80ドル×101円(8,080円)=利益2,020円


<TTB・TTS換算した場合>売上100ドル×100円(10,000円)-仕入80ドル×102円(8,160円)=利益1,840円


これだけを比較したらTTB・TTS換算が有利と言えます。約1割利益を下げることができます。私も以前に他の書籍でこのような表現があり、そうなのかな?と思っていました。。。



では、本当はどうかというともう一つ忘れていることがあり、それは、期末の外貨預金の為替差益です。


TTM換算する場合、期末の外貨預金は20ドル×101円=2,020円が帳簿価額になります。外貨預金勘定は、売上10,100円-仕入8,080円=2,020円。ですので、為替差益はゼロ。


一方、TTB、TTS換算する場合、期末の外貨預金は20ドル×100=2,000円が帳簿価額になります。外貨預金勘定は、売上10,000円-仕入8,160円=1,840円。為替差益160円が生じます。為替差益を考慮した利益は1,840円+160円=2,000円。


TTMとの利益の差はわずか20円。この差は、期末の外貨預金20ドルをTTM101円換算するのとTTB100円換算するのとの差1円分の20ドル×1円=20円ということです。


つまり、TTM換算しようが、TTB・TTS換算しようが期末外貨預金の換算差額分しか利益には影響しないということです!TTB・TTS換算すれば売上は少なく、経費は多く計上でき大幅な節税ということにはなりませんね。



元記事を読む...

戻る

検索

2017年06月
    1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30