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2013.09.09

家族名義預金と贈与税の時効 -贈与の立証のポイント

 相続税の税務調査でいつも問題になるのが家族名義の預金です。何が問題なのかというと、妻や子名義の通帳の何百、何千万円という残高があるときに、これは本当は被相続人の財産ではないかという点です。


 特に妻が専業主婦で、妻側の父母からの相続や贈与などの原因により妻名義の預金残高が増えたと主張できればいいのですが、そいう原因もなく、また妻が勤務していた期間が短い場合には、その期間の年収と比較して、預金残高があまりにも多いときは、税務署は旦那の財産であり、申告もれを指摘してきます。

 
  こちらの主張としては、それは旦那から妻への贈与が行われ、残高が増えたものであることを主張しますが、当然、贈与税申告もしておらず、贈与契約書も交わしていないとなると、贈与という主張には無理があります。


 あとは贈与税の時効だからという主張もあるわけですが、そもそも贈与の事実が立証し得ない限り、時効の問題にはなりません。安易な妻や子への資金移動は贈与と認定されない可能性があるだけではなく、相続財産として課税対象になり得るため、贈与契約書の作成、贈与税申告書の提出が重要です。

 贈与税の時効は、平成16年1月1日以後の贈与より原則として6年になります。仮装隠ぺいの悪質な場合の時効は7年です。時効は「贈与という事実が認定」されて初めて登場し得る概念であり、贈与という事実が認定され得ない場合には、何十年前の贈与であっても時効にはなりません。


 実務上よくあるのが、夫が妻の預金口座に安易に1,000万円とか資金移動していますが、贈与契約書の作成もなく、贈与税申告もしていなければ、その行為はいくら贈与だと言い張ったとろこで税務署に負けてしまいます。過去の判例でも贈与の事実の認定については、納税者が立証できない場合が大半であり、納税者側の敗訴がほとんどです。

 安易な妻への資金移動は相続税対策にならないということをお忘れなく!

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